はじめまして。作業療法士のさえさんです。
私は作業療法士(以下OT)として14年間、病院や児童発達支援・放課後等デイサービスで働いてきました。私生活では、4歳の女の子を育てる親でもあります。
このコラムでは、子どもの発達や支援について、私が仕事でご質問いただいたことや共有したいことをお伝えしていきたいと思います。
今日は、「子どもの集中力を伸ばしたい時に気をつけてること」について、私が仕事でもプライベートでも気をつけてることについてお話したいと思います。
「その子の遊び方を否定しない」
私が気をつけてること、それは「その子の遊び方を否定しない」ことです。
例えば型はめオモチャ、本当は凹部分に型をはめて欲しい。
なのに積み重ねたり転がしたり投げたり・・・。
本来の使い方じゃないやり方で遊んでいると、「違うよ」「そうじゃなくてこうやるんだよ」と言いたくなりますよね?
さえさん的には、そのおもちゃでどう遊ぶかはその子の自由でいいと思っています。
もちろんその子や周りの子が怪我するのは良くないので、よっぽど危険なら止めるなり代替案をお伝えするかなと思います。(どんな風に関わるかは次回コラム「怒ることのデメリットとそうならない伝え方」でお伝えしますね)
集中力が上がるとき、とは?
まず大前提として、子どもは自分が楽しいことをしている時に熱中して、その熱中力が集中力に繋がります。
そんな時にやり方を否定したら「なんでダメなの!」と怒りたくなったり「え、楽しいと思ったのにダメなんだ・・」と悲しくなったりして、その遊びへの興味が下がり、集中を削ぐことになります。
大人側のひとことを変える工夫
ですので、大人側が、「なるほど、そういう遊び方があるんだね」と、子どもから気づきを得た、という気持ちでいて欲しいと思います。
そして出来れば、その子の遊び方を真似して一緒に遊んでみてください。それによって子どもは「自分は認められた」と肯定された気持ちを感じたり、「一緒に遊ぶと楽しい」と相手と繋がる喜びを感じたり、「もっともっと遊びたい!」とより集中して取り組むことに繋がると思います。
一緒に遊ぶのが苦手、という親御さんは
一緒に遊ぶのが苦手、という親御さんも勿論いらっしゃると思います。
その場合は、「なるほど、そういう遊び方があるんだね」って言葉をかけてみてください。
言葉掛けもちょっと・・・という方は、無言でサムズアップでも良いです。子どもを認める意図は伝わると思います。それもちょっと・・、という方、怪我がないようにだけ見守りましょう!
ついつい大人がいろいろ教えたり伝えたくなりますが、子どもの想像・創造を見守るのも大人の役割かと、日々感じています。
ちなみに私は娘(当時2歳)が付箋を延々と床のマットに貼っているのを見て、「まぁ指先が器用になるし、集中してるからいっか」「110円の付箋で集中力を買ったと思おう」と見守っておりました。
(その後、娘の居ないところで剥がしました)
また、定番のおしりふきポイポイは「これがあの有名な・・!!!」と感動して動画を回しました。(ちなみにおしりふきはジップロックに入れて使いました)
発想を変えれば見守ることって意外と出来るものです。
もしお子さんを見守ることができた、もしくは「なるほど」が言えたそこの親御さん、支援者の方、新しいことに挑戦できた自分ってすごい!と、ご自身を褒めてあげてくださいね。
日々、本当にお疲れ様です。
そしてここまでコラムを読んでくださったかた、それがもう充分にありがたく、素敵なことです。ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
さいごに
ヒトツナでは、私を含め、複数の専門職が在籍しています。療育スタッフと専門職が連携することで、根拠のある質の高い支援を目指しています。
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