教材の購入はこちら

【令和8年度】臨時応急的報酬見直しとは?放課後等デイサービス開業への影響をわかりやすく解説

2026.03.10

令和8年度、障害福祉サービスにおいて
臨時応急的な報酬見直し」が検討されています。

この見直しでは、放課後等デイサービスや児童発達支援など一部サービスについて、新規指定事業所の基本報酬を一定程度引き下げる案が示されています。

「これから開業したいけれど影響はあるのか?」

そんな声も多く聞きます。

結論から言えば、過度に恐れる必要はありません。

ただし、これまでよりも 「制度理解」と「経営設計」が求められる時代になることは確かです。

今回は、令和8年度の臨時応急的見直しの内容と、放課後等デイサービス開業への影響について解説します。

令和8年度臨時応急的見直しの概要

今回の見直しは、障害福祉サービス費の増加などを背景に、制度の持続可能性を確保する観点から検討されています。

対象とされている主なサービスは次の通りです。

  • 放課後等デイサービス
  • 児童発達支援
  • 就労継続支援B型
  • 共同生活援助(グループホーム)

このうち 令和8年6月1日以降に新規指定を受ける事業所について、基本報酬を一定程度引き下げる案が示されています。

なお、既存事業所については基本報酬は据え置きとされています。

減額率はどのくらい?

現在示されている案では、基本報酬は次のような水準になるとされています。

サービス減額率目安
放課後等デイサービス約▲1.8%
児童発達支援約▲1.2%
就労継続支援B型約▲1.6%
共同生活援助(GH)約▲2.8%

つまり、おおよそ 1%〜3%程度の引き下げとなる見込みです。

ただしこれは 現時点での検討案であり、最終的な内容は告示等で確定します。

減額の影響はどのくらい?

例えば、放課後等デイサービスのモデルケースで考えてみます。

定員10名
平均単価10,000円
稼働率80%
月20日営業

この場合の月売上は

約160万円

ここで基本報酬が ▲2% 下がると

約156.8万円

つまり

月あたり約3万円程度の差

になります。

もちろん事業所ごとに条件は異なりますが、基本報酬の減額だけで経営が成り立たなくなるケースは多くありません。

むしろ注意すべきなのは、別の部分です。

減額よりも怖いのは稼働率

実際の運営では、経営を左右する最大の要因は

稼働率

です。

例えば

稼働率60% → 収益悪化
稼働率80% → 安定経営

この差は、減額率よりはるかに大きな影響を与えます。

つまり、制度だけを見るのではなく

地域のニーズや利用者確保の戦略

が重要になります。

加算設計で十分に吸収可能

放課後等デイサービスでは、基本報酬以外にも多くの加算制度があります。

例えば

  • 専門的支援実施加算
  • 家族支援加算
  • 児童指導員等加配加算

これらを適切に取得することで、月数万円〜十数万円の収入差が生まれることもあります。

つまり

基本報酬の2%程度の減額は、加算設計によって十分カバー可能

と言えます。

ただし、この制度では加算は支援そのものです。
支援をするには、ニーズがあり、支援を提供するスタッフが必要になります。

経費を抑えて、最低限の職員数で運営すると
出来る支援も、取れる加算も、範囲が狭くなってしまうことになりかねません。

減額対象外となる可能性があるケース

今回の見直しでは、次のような支援を行う事業所については、減額の対象外となる配慮措置も検討されています。

例えば

  • 医療的ケア児の支援
  • 強度行動障害の支援
  • 視覚・聴覚・言語障害等への対応
  • 中山間地域・離島などサービス不足地域

このことから、制度としては

「必要性の高い支援には重点的に報酬を配分する」

方向性も示されていると言えるでしょう。

これからの開業に必要な3つの視点

これから放課後等デイサービスを開業する場合、特に重要になるのは次の3つです。

① 制度理解力

報酬制度や加算制度を理解すること。

② 財務設計

稼働率70%でも耐えられる収支構造を作ること。

③ 地域戦略

地域のニーズを把握し、利用者を確保すること。

この3つが揃えば、今回の減額は経営上の大きな問題にはなりません。

まとめ

令和8年度の臨時応急的見直しでは、新規指定事業所の基本報酬が 1〜3%程度引き下げられる可能性があります。

しかし

  • 既存事業所は対象外
  • 加算制度で十分吸収可能
  • 稼働率の影響の方が大きい

という点を理解しておくことが重要です。

減額は決して致命的なものではありません。

むしろ

制度を理解し、設計された事業所が選ばれる時代

になっていくと言えるでしょう。

放課後等デイサービス開業をご検討の方へ

ヒトツナでは

  • 制度改定を踏まえた開業設計
  • 地域分析
  • 収支シミュレーション
  • 開業後の運営支援

まで含めたサポートを行っています。

「自分の地域で開業できるのか知りたい」
「制度改定を踏まえた事業計画を作りたい」

という方は、お気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら

出典

厚生労働省 障害福祉サービス等報酬改定検討資料
https://www.mhlw.go.jp/

介護ニュースJoint
https://www.joint-kaigo.com/articles/44218/

hugmate(障害福祉制度解説)
https://www.hugmate.net/index/v/594