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【臨床心理士がやさしく解説】第15回「五感を使った遊びの重要性」

2024.10.22

こんにちは、発達支援Laboランプです。

ここでは、定期的に療育支援に関連するテーマについて、理論的な背景と合わせて発信をしています。

今回のテーマは「五感を使った遊びの重要性」です。

現代は、スマートフォンをはじめ、スクリーンや刺激的且つ魅力的な刺激に溢れています。人間は五感を持っているにもかかわらず、その中でも特に視覚に依存しすぎていることが多いといわれています。

このバランスの欠如は、特に遊びの場面において、ときに子どもたち、延いては私たちの経験や発達を制限してしまいかねません。五感をフルに使うことで、遊びがどれほど豊かになるのかを再発見していきましょう。

1,視覚の限界を超えて

視覚に頼りすぎると、他の感覚が疎かになりがちです。例えば、自然の中で遊ぶとき、感じるもは、目で見る風景だけででしょうか。風の音や鳥のさえずり、土のにおいや葉の感触、水の冷たさ等、他の感覚も同時に楽しむことができますよね。これらの感覚は、視覚だけでは得られない深い体験を提供してくれます。

2,触覚の喜び

砂遊びや粘土遊びなどは触覚を刺激する絶好の機会です。手で形を作ったり、材料それぞれの質感を感じることで、子どもたちは自分の手で世界を探究する楽しさを学んでいきます。触覚を通じて得られるフィードバックは、手と脳の協調を促進し、創造力を育む重要な役割を果たします。

3,聴覚の探究

音を使った遊びも五感をフルに使う一例です。楽器を鳴らすこと、自然の音を聞き取ることで、子どもたちは聴覚の世界を探究し、拡げることができます。音の高さやリズム、音色の違いを感じとることは、音楽的な感受性を高めるだけなく、集中力やリスニングスキルの向上にも繋がっていきます。

4,嗅覚と味覚の探究

嗅覚と味覚を使った遊びは、料理や自然探検を通じて体験することができます。さまざまな食材の香りや味を楽しむことで、食への興味や感謝の気持ちが育まれます。また、植物や花の香りをかぐことで、自然の多様性や季節の移ろいを感じとることもできます。

5,視覚の補完

もちろん、視覚も大切な感覚ですが、それだけに頼るのではなく、他の感覚と組み合わせることで、より豊かな体験が可能になります。視覚情報に頼りすぎる現代社会では、意識的に他の感覚を活用することが重要です。

6,五感を使った遊びの提案

家族や教育者は、子どもたちが五感をフルに使って遊べる環境を提供することが求められます。たとえば、自然の中での冒険、料理や手芸、音楽活動など、多様な体験を通じて五感を刺激する遊びを取り入れることができます。これにより、子どもたちはバランスの取れた感覚の発達を遂げ、豊かな想像力と創造力を育むことができるでしょう。

五感をフルに使った遊びの重要性を見直し、視覚に頼り過ぎない豊かな体験を子どもたちに提供することは、彼らの健やか成長にとって非常に重要です。視覚だけではなく、触覚、聴覚、嗅覚、味覚を活用することで、子どもたちはより多様で深い世界を探究することができるのではないでしょうか。

発達支援Laboランプとは

児童発達支援・放課後等デイサービスの多機能型事業所です。

◆心理士による専門的なアセスメントや介入
子どもの行動の背景にある動機を丁寧に観察し、より適切な行動につなげるためのアセスメントや、行動への支援を行います。

◆五感を全力で使った多彩な体験
事業所にある砂場や、水、土、草木、風など自然の中で子ども達の興味を広げ、豊かな情操を養います。

◆自然なやり取りの中でのソーシャルスキルの習得
小集団の活動の中での、子ども同士、また大人も含めた環境の中で自然なやりとりを経験します。

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