こんにちは、発達支援Laboランプです。
ここでは、定期的に療育支援に関連するテーマについて、理論的な背景と合わせて発信をしています。
今回のテーマは「多重知能理論という考え方」です。
皆さんは、「知能」や「頭の良さ」という言葉からどんなことを想像しますか?
「知能指数(IQ)」や「座って勉強ができる」、「テストの点数が良い」、「知識が豊富」等を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし、一般的に「IQ」として測定される知能は、記憶力や思考力などの一部分のものでしかありません。
今回は、従来のIQテストでは測りきることができない、人々が持つ多様な才能や強みを認識することの重要性を強調したハワード・ガードナー氏の「多重知能理論」についてご紹介します。
1,知能の種類
ガードナー氏は、知能を8つに分類しました。
①言語的知能:言葉の使い方に優れ、読み書きや話すことに強い能力
②論理数学的知能:論理的思考や数学的問題解決に優れた能力
③空間的知能:視覚的・空間的な認識力やイメージ化の能力
④身体運動的知能:身体の動きや操作に優れた能力
⑤音楽的知能:音楽の理解や創造に関する能力
⑥対人的知能:他者とのコミュニケーションや共感に優れた能力
⑦内省的知能:自己理解や内面的な思考に関する能力
⑧自然主義的知能:自然界のパターンや現象に対する理解力
2,教育への影響
多重知能理論は、教育現場において多様な知能を持つ子どもたちに対してより包括的で個別化された教育を提供するための基盤となります。たとえば、音楽的知能が高い生徒には音楽を通じて学習を進められる方法を、身体運動的知能が高い生徒には実際にい身体を動かす活動を取り入れた授業を提供することが考えられます。子ども一人ひとりの強みに合わせたアプローチは、学習の効果を高め、子どもの自信と興味を引き出す助けとなります。
3,実際の応用場面
各知能を育むための具体的な方法としては、次のようなものがあります。
言語的知能:読書、執筆、ディスカッション
論理数学的知能:パズル、問題解決の課題、科学的実験
空間的知能:絵画、デザイン、模型作り
身体運動的知能:スポーツ、ダンス、演劇
音楽的知能:楽器演奏、作曲、歌唱
対人的知能:グループワーク、カウンセリング活動、リーダーシップの役割
内省的知能:ジャーナリング、瞑想、自分史
自然主義的知能:野外活動、植物の栽培、環境保護の取り組み
まとめ
多重知能理論は、知能に対する理解を拡げ、子どもたち延いては人間の多様な知能・才能を尊重する重要な視点を提供します。私たちが持つ多様な知能を包括的に理解し、活用することの重要性を今一度考え、捉えなおしてみるのも良いのではないでしょうか。
発達支援Laboランプとは
児童発達支援・放課後等デイサービスの多機能型事業所です。
◆心理士による専門的なアセスメントや介入
子どもの行動の背景にある動機を丁寧に観察し、より適切な行動につなげるためのアセスメントや、行動への支援を行います。
◆五感を全力で使った多彩な体験
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小集団の活動の中での、子ども同士、また大人も含めた環境の中で自然なやりとりを経験します。
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